小学生の頃、朝顔やヒマワリの種を播いて、その生育を観察したことはありませんか?
夏休みの宿題を思い出しそうですが、このところの天候不順で野菜は高値を付けています。この夏はあらためて自分の口に入るものを自分の手で作ってみてはいかがでしょうか。コンテナ栽培は、露天の畑で作るよりも水遣りなどの手間がかかりますが、マンションのベランダでも育てやすいので、一度はやってみましょう。

ホームセンターなどでは、プランター栽培・コンテナ栽培で野菜を作りやすいように肥料が調合された専用の土が売られています。植物が成長するうえで源となる土は、窒素・リン・カリの成分バランスによって使い方が変わるので、野菜に合わせた土を買いましょう。例えば根野菜を作るのに花用の土を使うと、葉が生い茂り根(芋)が育たないこともあります。
コンテナやプランター、また、容量に合わせた分量の土、お好みの野菜の種を購入してきます。今回は枝豆と焼肉用のサンチュ、サラダや浅漬けに使う二十日大根(ラディッシュ)を選びました。

コンテナに土を入れ、軽く表面を均します。植物は種類によって根の張り方が異なりますので、土や植え付ける深さに注意します。

「夏にビール」とくれば「枝豆」が欲しいところです。最終的には5本程度残す勘定で、途中間引いた新芽は炒め物にして食べます。豆系は芽出しの子葉がとても肉厚で、食べ応えのある食感と風味です。種が余る事は考えず、あえて多く蒔きスプラウトとして利用するのが良いでしょう。

種を蒔き終えたら薄く土をかけ、種が浮き上がらないよう丁寧にたっぷりと水をかけます。畑に豆の種を蒔いたときは水は不要なのですが。
水は最初のタプタプを土の分、次のタプタプは種の分、という位は与えましょう。種によっては発芽温度が高いので、土が入っていた袋を切って、マルチングをして地温を上げます。

種蒔き後に充分な水を与えた後は、芽が出るまで水遣りは気にせず済むかもしれません。最高気温が20℃を超えない日が続いても、マルチングしておくと1週間を待たないで発芽します。芽出しの後は、土の表面が乾いたら水遣りしていくようにします。
野菜はスーパーマーケットで作られているのではなく、地面の土に種を蒔き、人が世話をしてこそ食べられるものです。土の持つ力を見つけられるかもしれません。「母なる大地」という言葉があるように、土は命の源になる本当に大切な存在です。「マンション・アパート住まいだから」と言わず、土に触れる機会を是非作ってみてください。