2006年11月26日

みやぎ蔵王のスキー場


 あれほど夢中になっていた“板”から降りて、数えてみれば20年も経った。降雪の後の“横倉の壁”に、誰よりも早く一番乗りでシュプールの跡を残すのが得意げだった自分。それこそ、“次で終わりだよ”とケーブルリフトの職員さんから声をかけられるまで、飯も食べずに滑り続けた。足の骨も折ったけれど、怖くは無かった。ただ楽しくて、自分を試したくて滑り続けた。でも、隣町ともいえる距離の山形を離れた日を境に、僕は“板”から降りた。

今朝、霜柱が5センチ近く伸びた畑から、みやぎ蔵王のスキー場“えぼしスキー場”を見上げた。そこに“横倉の壁”は当たり前に見えなかったけれど、白いゲレンデが朝日に照らされて輝いている。右に視線を向ければ、刈田岳からお釜のある五色岳、熊野岳へと続く蔵王連邦の稜線も白く輝き、“ああ、また冬が来たんだ”と気づかされる。

“あと何回、この寒い冬が来るのか”

“あと何回、暖かい春を迎えられるのか”

向かうものに怖さは無いけど、残していくものを考えると、涙が流れる。欠伸に紛らわせて滲む涙は、この半年、それを紛らす酒の量と同じように増えた。だけど、この半年、飲まずとも笑っていることが増えた。

世間では、文部科学省にお手紙を出すのが流行っているようだけど、そんなつまらないことをしている余裕があるのなら、自然が作り出した身近にあるもの、“土”や“木”、管理始末ができる条件で“火”に接してみると良い。毎日が“つまらない”、“充実しない”、つまらない日々との違いが分かるようになる。

ここに来たからといって“何が変わる?”

“ここ”に何かを求めてきたとしても、何も見つからない。見つかるのは、それまで四六時中求めていたことの“つまらなさ”と、自分自分で見つけられた“それ”。


posted by とっち at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 蔵王の11月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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